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【推論形式の誤謬】
【前提の誤謬】
【レトリック】(暗示にかける表現)
STAP細胞はあります!有名な学者が証言してます!【権威に訴える論証】
最終更新日:2016.1.3
今日は
・権威に訴える論証 (けんいにうったえるろんしょう)
・ハロー効果 (はろーこうか)
・脅迫論証 (きょうはくろんしょう)
これをやるぜ!
権威に訴える論証
別名「権威論証」
権威者の意見は常に正しいという前提に立った主張です。「権威者はAを支持している。ゆえにAが正しい」のような発言です。
自動車修理工や医者などの専門家は一般人よりも知識と経験が豊富なので、専門家の意見を引用する価値はありますが、一方で権威の誤用もあります。
論理構造
隠れた前提1.権威者の意見は常に正しい。 ←錯覚
前提2.Aは権威者の意見である。
1と2ゆえ.Aは正しい。...(結論)
例えばバブル景気の頃の経済学者は日経平均株価が7万円に届くと予想していましたが、結果は4万円にも届かず暴落してしまいました。このように専門家の意見でも外れることがあります。
「納豆はダイエットにいいってテレビで言ってたよ」
テレビに権威を感じてる人には説得力があります。
「納豆はダイエットにいいんだってさ」
ソースが省略されましたが、権威者が言ったのだろうと勝手に判断してくれる人には説得力があります。
■自称の権威
「私のほうが年長者なのだから正しい」
「私のほうが経験豊富なのだから正しい」
何を経験して、そこから何が、なぜ分かったのかを書かなければその正しさを検証する余地もありません。また経験者は経験者であるがゆえに「早まった一般化」などの偏った考え方をしてしまっている可能性が十分にあり得ます。
例.(テレビで見たうっすい記憶を再現)
田嶋陽子 「これこれの理由で女にとって結婚はデメリットが大きい!」
ゲストおじさん 「結婚したこともない奴に何が分かる!?」
田島陽子 「じゃあ結婚して何が分かった!?」
ゲストおじさん 「・・・・・・(言い返せなくて苦笑い)」
■格言の引用
アンドリュー・カーネギーはこう云ったそうだ
『無条件の施しは、有害である』と。
( ´∀`)なるほどためになるー。
アンドリュー・カーネギー 「無条件の施しは有害である。なぜならこのワシがそう言っとるんだ!」
( ´∀`)なに言ってんだこいつ?
・・・あっ!同じだわ!
専門家の意見が信用される理由は高度な調査・分析力にあります。なので引用するさいは調査・分析の部分(根拠)を引用しましょう。
良い例
「Y先生は次のように述べています『××におけるAの割合は71%で、Bの割合は29%だった。よって××における割合はAが多数を占めている』、・・・このようにAのほうが多いのです」
これは調査結果を引用しているので説得力があります。
良くない例
「Y先生は次のように述べています『××においてAが圧倒的であるのは当然のことであり、そのようなことは少し考えればわかるはずだ』、・・・このようにAのほうが多いのです」
これには調査・分析の部分がなく、結論のみを引用しているので説得力に欠けます。
おまけ
「権威に訴える論証は誤謬ではないと、権威のある人が書いたこの本に載ってるんですよ!」
論点先取。
ハロー効果
別名「後光効果」「光背効果」
ハロー効果は誤謬そのものではなく心理現象です。ある人物などを評価するさいに目立った印象のある特徴に引きずられて、ほかの特徴についての評価が歪められる現象のことです。
例として、ある人が難関大学卒であったり、スポーツに優れていたり、字が上手だったりする場合、その人が学力や体力や字の上手さにおいてだけでなく、人格的にも優れていると思い込んでしまうケースが挙げられます。
また有名人やタレントを通じたCMや広告は、その商品やサービスを実際に使ったりしたことがないにもかかわらず良いイメージを与えます。それによって購入意欲を刺激したり購入したりします。
一方、CMに起用されたタレントが不祥事を起こしたりすると、商品自体に何の不満も覚えていなかったにもかかわらず購入意欲が削がれたりします。
以上がWikipediaの丸パクリだ。 なんですか?
■畑違いの権威
大抵の社会人は何らかの専門家だろうと思いますが、畑違いの分野では一般人です。昔テレビの討論番組でネームバリューのある元作家の知事と、元弁護士の知事を招いて体罰に是非について議論していた番組がありましたが、そこには教育学者も心理学者も精神分析学者も同席していませんでした。
政治家が全くの専門外だとは言いませんが、視聴者がこの二人ならば教育学の分野でも優れた分析力を発揮してくれると思っているであろう事をいいことに、最も詳しい専門家を呼ばずに視聴率を稼げる人を優先して呼んだ気がしますよ。
脅迫論証
圧力で従わせる方法。「強い者が正しさを決める」と主張する人もいますが、権力は人を従わせる力を与えてくれるだけで発言内容の正しさまでは保証してくれません。
A氏 「『1+1=2』である」
数子 「地獄に落ちるわよ!」
地獄に落ちるからって「2」じゃないことにはならない。
科学者 「地球は太陽の周りを回っています」
王様 「ちげーよ太陽が地球の周りを回ってんの!疑う奴は死刑!」
科学者 「ぶっちゃけ地獄とかねーし、神もいない」
王様 「死刑!死刑だね!」
【まとめ】
みんな!オラにちっとつ元気を分けてくれ!Tweet
関連サイト(権威に訴える論証)
詭弁>権威論証 - Wikipedia
権威に訴える論証 - Wikipedia
詭弁術の考察―権威の利用
詭弁術の考察―権威論証
こう書いてある - 名言と愚行に関するウィキ
関連サイト(ハロー効果)
ハロー効果 - Wikipedia
第3章 詭弁!誤謬!レトリック!―サブメニュー
【推論形式の誤謬】
【前提の誤謬】
【レトリック】(暗示にかける表現)