正の数・負の数の計算

目次(もくじ)
【正の数・負の数】(中学1年生)
【正・負の数の加法・減法】(中学1年生)
【正・負の数の乗法・除法】(中学1年生)


【正の数・負の数】(中学1年生)

( )の数とは、0より大きい数で、+3,+ ( )
,+2.6のように正の符号(プラス))を
つけた数のこと。
( )の数とは、0より小さい数で、−2,−1 ( )
,−5.8のように負の符号(マイナス))を
つけた数のこと。
0は正でも負でもない数です。 正の整数(1,2,3・・・)を自然数といいます。
+3,+
は、ふつう正の符号を省略して3,
と表します。

■絶対値
正負の符号をとりさった数を絶対値といいます。
−3の絶対値は3, +5の絶対値は5, −
の絶対値は


【正・負の数の加法・減法】(中学1年生)

■同符号の2数の加法(足し算)
同符号の2数の和は、絶対値の和に共通の符号をつけたものです。
(+3)+(+2)=+(3+2)=+5
(−3)+(−2)=−(3+2)=−5

【練習問題】 次の計算をしてください。(答えはカッコ内をドラッグ)
(+18)+(+9)=(+27),   
(−
)+(−
)=(
(+11)+(+8)=(+19
(−3)+(−
)=(−3

■異符号の2数の加法
異符号の2数の和は、絶対値の大きいほうから小さいほうをひいた差に、絶対値の大きいほうの数の符号をつけたものです。絶対値が等しければ、和は0になります。
(+7)+(−3)=+(7−3)=+4
(−7)+(+3)=−(7−3)=−4
(+6)+(−6)=0

【練習問題】 次の計算をしてください。(答えはカッコ内をドラッグ)
(−20)+(+15)=(−5),   
(+130)+(−75)=(+55),   
(−38)+(+19)=(−19
(−1.5)+(+2.7)=(+1.2

■0を加える
ある数と0との和は、もとの数になります。
(+3)+0=+3
0+(−5)=−5

■多くの数の加法
正・負の数を多く加えるときは、正の数どうし、負の数どうしをそれぞれまとめて加えるとよい。
(+3
)+(−8)+(+7)+(−5
)+(+4)
={(+3
)+(+7)+(+4)}+{(−8)+(−5
)}
=(+14
)+(−13
)=+(14
−13
=+(13
−13
)=+

■2数の減法(引き算)
正の数、負の数をひくことは、その数の符号を変えて加えることと同じです。
(+3)−(+5)=(+3)+(−5)=−2
(+4)−(−7)=(+4)+(+7)=+11

■0をひく
ある数から0をひいた差は、もとの数です。
(+3)−0=+3
(−5)−0=−5

【練習問題】 次の計算をしてください。(答えはカッコ内をドラッグ)
(+25)−(+13)=(+12),   
(+27)−(+89)=(−62),   
(+45)−(−36)=(+81),   
(−12.3)−(−12.3)=(),   
(+4.3)−0=(+4.3
(+31)−(+52)=(−21
(+7)−(−9)=(+16
(−3.2)−(−3)=(−0.2
0−(−3.2)=(+3.2

■減法を加法で表す
正・負の数を用いると、減法を加法で表すことができます。
(−4)−(+3)+(−2)=(−4)+(−3)+(−2)
 (−6
)−(+3
)−(−10
)−(+
=(−6
)+(−3
)+(+10
)+(−
={(−6
)+(−3
)+(−
)}+(+10
=(−10)+(+10
)=+

【練習問題】 次の計算をしてください。(答えはカッコ内をドラッグ)
(+6)+(-3)-(-7)=(+10),
(-5.3)+(-6.2)-(-3.5)=(-8)
’ 
(-2 1
4
)-(+7 1
3
)-(-2.3)=(-7 17
60
),
(-6)-(+4)-(+11)+(+16)=(-5),
(+3.3)-(-4.6)+(-6.9)+(-7.5)=(-6.5)
’  
(-3)-(-6)+(-8)=(-5)
(+ 1
2
)-(+ 1
3
)+(- 1
4
)=(-  1
12
)
(+9)+(-4)-(+8)-(-6)=(+3)
 
(+2)-(+14)+(+5)-(-10)=(+3)
(+1 5
6
)+(-5 1
4
)-(-2 1
2
)-(+3 1
3
)=(-4 1
4
)

■+()を省略する
正・負の数の加法では+()を省略することが多い。
(+4)+(+2)+(+3)=+4+2+3=9
(−9)+(−2)+(−4)=−9−2−4=−15
(−4)+(+2)+(−5)=−4+2−5=−7
(+9.2)+(+1.8)+(−15.6)+(−12.9)
=+9.2+1.8−15.6−12.9 = (+9.2+1.8)+(−15.6−12.9)
=(+11)+(−28.5) = 11−28.5 = −17.5

【練習問題】 次の計算をしてください。(答えはカッコ内をドラッグ)
21-13=(8),
8-3+7=(12),
3-5+7-9=(-4),
1-0.2-0.4-0.8=(-0.4),
3 1
6
-{1.6-( 1
3
-2)}=(-  1
10
),  
-29+18=(-11)
13-21-18=(-26)
-12+16-23+27=(8)
0-4.9-1.9-18.7-7.6=(-33.1)
(-2+7-6)-(8-1-9+3)=(-2)
 

【正・負の数の乗法・除法】(中学1年生)

■同符号の2数の乗法(掛け算)
同符号の2数の積は、絶対値の積に正の符号をつけたものです。
(+5)×(+3)=+(5×3)=+15
(-2)×(-3)=+(2×3)=+6

■異符号の2数の乗法
異符号の2数の積は、絶対値の積に負の符号をつけたものです。
(+5)×(−3)=−(5×3)=−15
(−2)×(+3)=−(2×3)=−6

■0を掛ける
ある数と0との積は0です。
(+3)×0=0, 0×(−5)=0

【練習問題】 次の計算をしてください。(答えはカッコ内をドラッグ)
(+9)×(+7)=(+63),  
(+ 3
7
)×(- 1
3
)=(- 1
7
),  
(-13)×(+5)=(-65),  
(- 4
7
)×(-42)=(24),  
(-9)×(-15)=(135),  
(+5.6)×(-2.5)=(-14),  
 

■多くの数の乗法
正・負の数を多くかけあわせるとき、積の符号は、負の数が奇数個であれば−偶数個であれば+です。

(-2.5)×(-8)×(+2)×(-4.2)×(-5)=+(2.5×8×2×4.2×5)=+840
〔−が4個と偶数なので正の符号〕

(− 2
3
)×(−15)×(− 7
5
)=−(
2
3
1
×  1
 5
15×

 

7
5
1
)=−14
〔−が3個と奇数なので負の符号〕

【練習問題】 次の計算をしてください。(答えはカッコ内をドラッグ)
(-2)×(+5)×(-8)=(80),
0×3.4×(-100)=(0),
12×(-3.9)×(-3)=(140.4),
 
(-0.05)×(- 10
11
)×(+ 10
 3
)=(  5
33
),  
5×(-3)×7=(-105),
(-1.3)×(+8)×(+7)=(-72.8),
(-1 2
3
)×(- 7
5
)×(-  9
14
)=(-1 1
2
),
(-0.3)×(-0.4)×(-0.7)=(-0.084),
 

■累乗の場合
累乗の解説はこちら。
(-3)2=(-3)×(-3)=+9
-32=-(3×3)=-9
(-2)4=(-2)×(-2)×(-2)×(-2)=16
-43=-(4×4×4)=-64
× -32=+9
× (-3)2=-9
× -(2×2×2×2)=-16
× -4×3=-12
(-3)2×(-10)3=(+9)×(-10)×(-10)×(-10)=(+9)×(-1000)=-9000
-32×(-10)3=(-9)×(-1000)=+9000

【練習問題】 次の計算をしてください。(答えはカッコ内をドラッグ)
(-2)3=(-8),
(-1)4×(-2)4=(16),
(-2)3×(-3)2=(-72),  
(-3)4=(81),
(-0.2)5=(-0.00032),
(-4)3×(-52)=(1600),  
(-1)10=(1)
(-0.01)3=(-0.000001)
(-4)2×(-2)3×(-3)2=(-1152)
(-4)×(+5)×(-2)3×(-1)10=(160),  
(-1 1
2
)2×( 2
3
)2×(- 5
6
)=(- 5
6
)
(-0.2)3×(-0.13)×(-100)3×33=(-216)

■2数の除法(割り算)
同符号の2数の商は、絶対値の商に正の符号をつけたものです。異符号の2数の商は、絶対値の商に負の符号をつけたものです。
(+12)÷(+4)=+(12÷4)=+3
(-12)÷(-4)=+(12÷4)=+3
(+12)÷(-4)=-(12÷4)=-3
(-12)÷(+4)=-(12÷4)=-3

【練習問題】 次の計算をしてください。(答えはカッコ内をドラッグ)
(-36)÷(+4)=(-9),
0.5÷(-0.2)=(-2.5), 
 
0÷(- 13
19
)=(0),
0÷(-9)=(0),
-8÷ 1
8
=(-64),
(-  7
10
)÷(+ 2
3
)=(-1  1
20
),  
(-63)÷9=(-7)
33÷(-8 1
4
)=(-4)
1.22÷(-8)=(-0.18)
 

■除法を乗法で表す
正の数・負の数でわることは、その数の逆数をかけることと同じです。
18÷(-2 1
4
)=18÷(- 9
4
)=18×(- 4
9
)=-(  2
18
 
×
4
9
1
)=-8
-3÷ 1
3
÷(-9)=(-3)× 3
1
×(- 1
9
)=3× 3
1
× 1
9
=1 〔−が偶数個なので正の符号〕

■0を割る
0を、0でない数でわった商は、0になります。
0÷(+3)=0,  0÷(-5)=0
) ある数を0でわることはできません。
(+3)÷0=A とすると、A×0=+3 となり、このようなAは求められません。

【練習問題】 次の計算をしてください。(答えはカッコ内をドラッグ)
(+72)÷(-6)÷(-3)=(4),  
-14.4÷1.2÷(-9)2=(-  4
27
),  
(-1.2)÷(-0.8)÷0.5=(3)
(-72)÷(+2)÷(+3)÷(-4)=(3)
 

■乗法と除法のまじった計算
乗法と除法のまじった式は、乗法だけの式になおすことができます。
(-1 2
3
 8 
15
÷(-1 1
2
)= 5
3
×  8 
15
÷ 3
2
= 5
3
×  8 
15
× 2
3
= 16
27
〔−が偶数個なので正の符号〕

(-23)÷(-4)2×32=(-8)÷(+16)×9=-(
〔−が奇数個なので負の符号〕
 
1
8
 
×

 1 
16
 2
 
×9)=- 9
2
=-4 1
2
【練習問題】 次の計算をしてください。(答えはカッコ内をドラッグ)
(-3)×(+6)÷(-2)=(9),
 
(-12)÷(-4)×(-16)=(-48),
(-2)×(+3)÷(-6)×(+5)=(5), 
 
(- 1
4
)3×0÷(- 1
5
)3=(0),
(-15)÷7×(-2 4
5
)=(6)
1÷(-0.02)×(-32)=(450)
(-0.2)3÷(-0.13)×(-0.3)3=(-  27 
125
)
(- 1
2
)÷(- 1
3
)×(- 1
4
)×(+ 1
5
)=(-  3
40
)

■加・減・乗・除のまじった計算
乗法・除法を先にし、加法・減法をあとにする。
かっこがあれば、かっこの中を先に計算する。
(-7)-(-3.5)×4=(-7)-(-14)=(-7)+(+14)=7

48÷(-3)-{(-7)×6-4×(-14)}=(-16)-{(-42)-(-56)}=(-16)-{(-42)+(+56)}
=(-16)-(+14)=(-16)+(-14)=-30

(- 1
2
+ 1
3
)×1.2-32÷ 5
6
={(- 1
2
)+(+ 1
3
)}× 12
10
-9× 6
5
=(- 1
6
6
5
- 54
 5
=(- 1
5
)- 54
 5
=(- 1
5
)+(- 54
 5
)=- 55
 5
=-11

【練習問題】 次の計算をしてください。(答えはカッコ内をドラッグ)
(-3)×4+(-6)=(-18),
8-(-24)÷(-8)=(5),
7-(-4)2×(-2)=(39),
25÷(-5)+(-16)×3=(-53),  
{(-6)+(-7)}×(-3)=(39),
2 1
3
-1 5
9
÷(- 1
6
)=(11 2
3
),
(-4)+(-6)×(-2)=(8),
12÷(-4)+(-6)×3=(-21),
(-4)×(+3)-(-5)×(+6)=(18),
-24-{75÷(-25)+17}=(-38),
{-32-(-4)2}÷5=(-5),
4
9
÷(- 2
3
)-(- 1
4
)=(-  5
12
)
-10÷{(-7)-(-6)}-4×{9-(-3)}=(-38)
4 1
3
-(- 1
2
)2÷(- 3
8
)+(- 4
5
)×(-2 2
4
)=(7)

次の計算をして、答えを比べてください。(答えはカッコ内をドラッグ)
(-7)×{10+(-6)}, (-7)×10+(-7)×(-6)
答え (共に-28)


ホーム   次へ進む

















■トップページ

■ 一.整数の計算 (小1〜5年)
 ・百ます計算
 ・足し算・引き算の筆算
 ・掛け算・割り算の筆算
 ・計算の順序
 ・偶数・奇数・約数・倍数
 ・素数・素因数分解・累乗
 ・公約数・最大公約数の求め方
 ・公倍数・最小公倍数の求め方

■ 二.分数の計算 (小4〜6年)
 ・分数・真分数・仮分数・帯分数
 ・約分・通分・分数の大きさ
 ・分数の足し算・引き算
 ・分数の掛け算・割り算

■三.小数の計算 (小4〜6年)
 ・小数・四捨五入,切上げ,切捨て
 ・小数の足し算,引き算
 ・小数の掛け算,割り算
 ・小数と分数のまじった計算

■四.単位の換算と面積・体積 (小4〜6年)
 ・単位の換算
 ・面積・体積・表面積の求め方

■五.正の数・負の数の計算 (中1)
 ・正の数・負の数
 ・正・負の数の加法・減法
 ・正・負の数の乗法・除法

■六.文字と式
 ・文字の表し方


以下は姉妹サイトの紹介です。
中学生からの論理的な議論の仕方
  序章 論理的に考えるメリット
第一章 論理的な主張の仕方

第二章 論理的な反論の仕方
第三章 詭弁集と反論法
第四章 権力闘争
第五章 統計のウソを見抜く方法
第六章 思考を歪める心理効果
第七章 『親業』 対立解消のプロセス

実践 論理問題集
議論練習 掲示板
厳選したリンクと書籍

inserted by FC2 system