嘘には3つの種類がある。 嘘、真っ赤な嘘、そして統計だ。 − ベンジャミン・ディズレイリ − |
■TOPへ 論理的思考力と議論とディベート
◇結果発表の仕方で嘘をつく。
「国民は靖国参拝に反対している」というアンケート結果を作る方法を説明します。(結果は逆でも良い。また、テーマは何でも良い)
先ず、質問の中身を次のように設定します。
【質問の内容】 靖国参拝についてどう考えますか? 【選択肢】1.賛成 2.どちらとも言えない 3.反対 |
アンケート結果が次のようなものだったとします。
【1.賛成】 40% 【2.どちらとも言えない】 30% 【3.反対】 30% |
しかし、次のような結果発表の仕方で、事実をごまかします。
1靖国参拝に賛成 40% 2靖国参拝に賛成できない 60% |
「賛成できない」の方には「どちらとも言えない」人も含まれています。結果のごまかしを防ぐためには、調査時の質問の中身と選択肢を、開示してもらう必要があります。
また、質問の中身を「靖国参拝に賛成ですか?YESorNO」にすれば、どちらとも言えない人はNOを選ぶしかなくなります。
◇質問の仕方で誘導する。
次の例はWikipediaからの引用です。
たとえば質問の仕方一つで結果がガラリと変わってしまう。強姦に関するある調査で、女子大生に「男性からアルコールや薬物を飲まされて、望まない性交をした事がありますか」と質問する事で「女子大生の1/4が強姦された事がある」という結論を出したが、批判者達はこの調査で強姦体験者と認定された女子大生達を集めて再調査したところ、その3/4がその体験を強姦だと考えてない事が分かった。 出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』:統計学 |
この調査では、回答者に目的を知らせずにおいて、答えを誘導する質問の仕方をしています。このような調査方法をとった場合、結果の信憑性は低下します。
関連サイト
詭弁術の考察―統計の利用2
次のページ
前のページ
■HOMEへ 統計の嘘(ウソ)の見抜き方
■TOPヘ 論理的思考力と議論とディベート
目次
■統計のウソを見抜く方法。
●統計のウソ1【比較対象の定義が異なる】
●統計のウソ2【偏った標本】
●統計のウソ3【少ない標本】
●統計のウソ4【誘導的な質問】
●統計のウソ5【空気を読んで答える人】
●統計のウソ6【見栄をはる人】
●統計のウソ7【利害関係のある調査員】
●統計のウソ8【平均には三つの種類がある】
●統計のウソ9【視覚でごまかす】
【動画で学ぶ統計の基礎】
■ニセ科学とインチキ実験を見抜く方法。
●インチキ実験1【対照実験をしない】
統計のウソを見破る方法についてもっと知りたい方には、ダレル・ハフ氏の『統計でウソをつく法』をお薦めします。
お客様がこのサイトを採点してください。
アンケートにコメントをして頂けると、今後の改善により役立ちます。
(どの項目についての評価かなど)
ご意見、ご感想用の掲示板はこちらです。