論理的思考力と論理的な議論

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【心理と対話】

【その他】



第二章 論理的な反論の仕方―サブメニュー

【論理的思考法の基礎知識】

【前提の正しさを疑う反論】(論証型の反論)

【新たな前提を加える反論】(主張型の反論) 

【推論の形式(前提と結論のつながり方)を疑う反論】

【メンタルの管理】 


クリティカル・シンキング(批判的思考)とは

クリティカル・シンキングとは、あらゆる情報に対して批判的な思考を働かせて分析する習慣のことを指します。逆にあらゆる情報を無批判に受け入れているならば、クリティカル・シンキングが欠如した状態であるといえます。

クリティカル・シンキングとは、情報や他人の結論を「ただ否定する」だけの発言を指すのではありません。結論を支える根拠に対して、「本当にそうなのだろうか?」と疑問を投げかけ、最終的には自分の頭で判断する習慣のことをいいます。

本章では、まずクリティカル・シンキングに必要な論理的思考法を学び、それらを応用して反論や質問の技術に発展させていきます。本章は予備知識を持たない方を対象に書いておりますが、もしそれでも難しいと感じたら先に第一章を読まれると解りやすいでしょう。


演繹法(えんえきほう)とは

論理の組み立て方(前提と結論のつなげ方)の一つである「演繹法」は、物事を考えるさいに、最初の前提から次の前提を導き、それを繰り返して、最終的に必然的な結論を導く方法です。要するに、厳密に論理的に考えて結論を出す方法だといえます。演繹法は反論の基礎になるのでしっかり覚えましょう。

「犬はみな生き物である。生き物はみな死ぬ。したがって、犬はみな死ぬ」

この例文は次の論理構造をしています。
     前提1.犬はみな生き物である。
     前提2.生き物はみな死ぬ。
前提1と2ゆえ犬はみな死ぬ。...(結論)

前提1と前提2をつなげて結論を導くことができました。これが演繹法です。

問題、次の結論を演繹的に導きましょう。
(ただし前提は全て真実であると仮定してください)

    前提1.犬はみな生き物である。
    前提2.生き物はみな死ぬ。
    前提3.死んだものはみな天国へ行く。
前提1と2ゆえ.犬はみな死ぬ。...前提Aとする
前提3とゆえ.(犬はみな天国へ行く)...(結論)
答えはマウスでドラッグ

前提1と前提2をつなげて前提Aを導き、さらに前提3と前提Aをつなげて結論を導くことができました。このように、前提と前提をつなげて次の前提を導きながら、最終的に結論を導く方法が演繹法です。

この前提と前提の“つながり方”が正しければ、演繹法は正しい結論をみちびくことができます。(つながり方が誤っている例については後で説明します)

ところで読者のなかには前提3の「死ぬとみな天国へ行く」は真実ではないと考える方がいらっしゃると思いますが、今は“つながり方”の正しさを説明するのが目的なので、前提そのものが誤りである可能性については今は問題にせず、後で説明します。

ここまでは具体的な例を用いて解説しましたが、次は『単語』を単純な『記号』に置き換えて考えてみましょう。

【問題】
前提1.AならばBである。
前提2.BならばCである。
前提3.CならばDである。
前提4.DならばEである。
前提1と2ゆえ.(AならばCである)...(X)
前提3と4ゆえ.(CならばEである)...(Y)
前提XとYゆえ.(AならばEである)...(結論)


記号にどんな単語を当てはめてみても前提1~4が真実である限りは、前提X・Y・結論も真実です。


帰納法(きのうほう)とは

帰納法とは、複数の事例から結論を推測する方法です。

(例) 犬Aは死んだ。犬Bは死んだ。犬Cは死んだ。したがって、犬Dも死ぬだろう。

帰納法とは演繹法のように厳密に前提を追っていく方法とは違い、仮説を立てて、それを検証して、実際に観測された複数の実例をもとに結論を導く方法です。帰納法はデータの量が多いほど確度が上がります。

たとえば、はじめに「犬は死ぬ」という仮説を立て、次に本当に犬が死ぬかどうかを検証します。たくさんの犬を観察して、犬Aも犬Bも犬Cも死んだという実例(データ)を採取します。その結果として、「すべての犬は死ぬ」という一般化された結論を得ることができます。

実例の数は100よりも1000、1000よりも1万と、多ければ多いほど強固な根拠になります。ただし例え今まで100%の確率で同じ現象が観測されたとしても、次の観測で初めて違う現象が起きるかもしれません。

もし一匹でも不老不死の犬という例外が現れた場合、「すべての犬は死ぬ」という結論は否定され、代わりに「ほとんどの犬は死ぬ」というある程度確かな結論が残されます。

みんな!オラにちっとつ元気を分けてくれ!ツイート

関連サイト
演繹 - Wikipedia
帰納 - Wikipedia



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【前提の正しさを疑う反論】(論証型の反論)

【新たな前提を加える反論】(主張型の反論) 

【推論の形式(前提と結論のつながり方)を疑う反論】

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